とある坂本龍一ファンの回顧録(7)

<22:08>

 毎週日曜、最初に坂本龍一さんのファンになったきっかけやTVでのライブや聴いたアルバムについて書いています。今回はその7回目。
前回書いた「音楽図鑑」の後に買ったアルバムは「千のナイフ」。

たしか1988年にラストエンペラーアカデミー作曲賞受賞記念でCD化されたと思います。

やっぱファンになったからには、ファーストアルバム聴かなきゃ!!
と思い購入(確か1988年10月頃)。6曲入っていて、どの曲も7分くらいあったと思います。
結論から書きます。
個人的に気に入ったのは、1曲目「千のナイフ」と6曲目の「THE END OF ASIA」です。
YMOのアルバムやライブでも使われていたのも納得しました。

<1曲目「千のナイフ」>
冒頭から「???」。
何かアンドロイドが異国語で話しているようなイントロが1分ちょっと続きます。
それが終わるや否や電子パーカッションみたいな音が入って曲が始まります。
おお、カッコイイ!!ちょっとテクノな感じのフュージョンです。後半から加わるギターソロ、渡辺香津美さんが熱いです。
そのソロの盛り上がりと共にどこか遠い所へ飛んで行くような形で曲が終わります。
とにかくカッコイイ、そんな印象でした。
<6曲目「THE END OF ASIA」>
アジアの終わり。ではなくアジアの果て(端っこ、日本のこと?)、という意味だそうです。
どこか日本的なイメージのするメロディと独特なリズムのシンセドラムが盛り上げています。ここでもギターソロが加わってカッコいいです。
この曲最後の君が代チックなコード進行、どこか日本的です。たまたまこの曲の終わりの部分を聴いていた父が
「これって雅楽のコード用いているな」とか言ってたのを思い出しました。
他の4曲もそれぞれ個性があって好きです。

 このアルバム、曲の他にもジャケットやライナーノーツも特徴があります。
ジャケットの坂本さんが来ている服、たしかアルマーニのスーツで高橋幸宏さんが選んだそうです。
また、ライナーノーツには、細野晴臣さんも書いていまして、「シンセサイザーにより、いろんな音が作られてしまう」、「コンピュータで演奏したら我々ミュージシャンの将来はどうなるんだろう」的な趣旨の発言があったと思います。
テクノ音楽をやりながらも、それに対する危惧もしているのが如何にも1978年な感じです。

当時の時代考証をしながら聴くと、とても面白いと思います。

ちなみに、Amazonで買うときは、いくつかバージョンがあります。

自分が当初買った1988年リリース版、リマスター版や紙ジャケット版があります。

個人的には紙ジャケット版が好きです(いま実家にしまってあるはず)。

(確か紙ジャケ版一応リマスターされていたはず)

坂本さんの初期のアルバムでCD化されたものについて、いくつかバージョン違いがある可能性があります。

これから坂本龍一さんのCDアルバムを買い集めようとする方がいらっしゃったら、どのバージョンを買うか、確認してからのほうが良いです。