映画「レミニセンス」

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 先週観てきました、映画「レミニセンス」。

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感想は「温暖化で水面上昇した世界を舞台にした、人の記憶から真相を探るヒューマンドラマ」です。

観る前に、映画「インセプション」の「夢」ではなくて「人の記憶」に潜入するバージョンかな、と安易な想像をしました。

しかし、実際はいろいろな意味で奥が深いです。

まず舞台設定。現在から数十年後、地球温暖化によって海面上昇した世界(アメリカ)が舞台です。その世界では海面上昇のため陸地が減少=土地の所有者が幅を利かせて上流階級になり、土地の無い人との格差社会が広まっています。また、温度上昇のために昼間は暑すぎて人々は夜に社会活動をするようになります。そんな世の中では人々は希望を持てません。そのため、過去のいい思い出を懐かしんで自己満足に浸る人が多いという状況です。その記憶を引き出せる機械を操作する主人公と、たまたま訪れた女性が会うことにより、ストーリーが予想もしない方向へ進んでいきます。

もうこれだけでも十分SF映画なのですが、主人公がいろいろな人の記憶を覗きながら、その女性の過去を徐々に知っていき、、、、と、舞台はSF的なのですが、ストーリーは恋愛的なヒューマンドラマです。

 近年コロナ禍で閉塞感が漂っており、また地球温暖化による異常気象などで将来に希望を持ちにくい今の世界。この映画では、その延長上のような舞台設定と人々の「昔の良かった思い出に浸りたい」感情が描かれています。何だか本当に数十年後にそうなりそうで妙にリアルです。

 私としては、すごく印象的で記憶に残る映画です。ただ、賛否両論というかこの映画は好き・嫌いがはっきり分かれそうです。

数か月後DVDレンタルや配信で観れるようになったらもう一度観てみます。